こんにちは、本日は一転して、零下20度の寒さです。
今日は映画 Lalka(ラルカ)を紹介したいと思います。
ラルカは人形という意味で、19世紀に書かれた小説をもとに
映画化されたものです。1968年度版と、新しく取り直された2バージョンあるようです。
この小説は、義務教育で教科書として使われる、文学的に評価が高い作品だそうです。
ポーランドの歴史、背景を知らないと理解するのが難しいです。
1968年度板の作品にはポーランドを代表する名優たちが出演しているとのこと。
舞台は、19世紀後半のポーランド。ただし、ロシアに占領され、
地図上からポーランドが消えている時代です。
そのため、通貨はルーブルで決済されてい時代です。
映画の台詞も、昔の言葉が使われているようで、
今の時代にそんな言葉を使ったら、はあ?と聞き返される
時代劇のような言葉だそうです。
居酒屋で下っ端のウェイターのウォクルスキは
大志を抱き、勉強しながら働いていました。
そして、勉学が実り、大金持ちの実業家となったウォクルスキ。
彼は、上流階級の家の娘、人形のように美しいイザベラに恋をします。
が、彼女は労働者階級の出のウォクルスキを見下しています。
結局、恋は実らないのですが、映画のテーマは恋の行方ではないと思います。
父が破産して、金で首が回らなくウォクルスキに
金の工面の助けをもとめているにもかかわらず、
ウォクルスキに上流階級者としての見栄をはるイザベラ。
貧民街の暮らしと、対照的な上流階級の豪華な暮らしを目の当たりにして
矛盾を感じるウォクルスキ。
映画の最後に、上流階級のつきあいに疲れたウォクルスキは
貧民街に赴き酒を飲み干します。
貴族たちの浪費によって国力が衰え、栄華を誇ったポーランド王国も
次々と周囲の国に侵略されていきました。
ウォクルスキが映画中で言った
<この国は国とは呼べない、ここはミニチュアのようなものだ>
という台詞が印象的でした。
Lalkaは16ヶ国語に翻訳されていますが、残念ながら日本語版はないといいます。
なんとか原作本も読んでみたいです。
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